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授業事例

リアルタイム/オンデマンド併用型 × 講義総合数理学部 映像・アニメーション表現
福地 健太郎 先生

授業概要・オンラインの活用状況

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オンデマンド

リアルタイム/オンデマンド併用

講義の特色
  • 講義が中心
開講期間 2020年度春学期
配当年次 2年生
開講地区 中野キャンパス
履修人数 110
使用言語 日本語
到達目標 今日の様々なメディアに影響を与えている、映像やアニメーションにおける表現手法の基礎を学び、そうした手法を他メディアへ応用することを実習形式で身につけることを目的とする。またインタラクティブメディアへの表現手法の応用を学ぶために、プログラミングを伴った実習を行う。
オンライン授業としての特長
  • 普段の講義ではテキストをGoogle Docsで公開し、また同テキストを用いた講義動画を配信した。履修者は各自の学習目的に応じてそれぞれの教材を活用できるよう配慮した。また理解を深めるためのソフトウェアをソースコード付きで配布し、履修者の能動的な学習を促した。
  • 課題として学生が作成した映像作品は、Commons-i に共有した上で、講評会を Zoom を用いて実施した。このときコメント共有サービスの「CommentScreen」を併用し、学生間での感想・コメントの共有を実現した。

オンラインを活用した授業方法・内容

リアルタイム形式

使用ツール Zoom と CommentScreen とを併用した。
内容 学生が提出した映像作品を上映しながらコメントしていく講評会を行った。学生は上映されている自分の作品や他学生の作品に対して、テキストコメントをつけることができるようにした。

オンデマンド形式

作成ツール テキストは Google Docs で作成した。テキスト中の任意の箇所にコメントをつけられるため、リアルタイムだと質問を遠慮しがちな学生であっても気軽に質問しやすい。 講義動画は映像編集ソフトで参考映像をふんだんに盛り込み、また言い淀みや無駄な間を削減した。
動画の平均時間 講義1回当たり80~90分のもの1本、もしくは40~50分のもの2本
内容 例年の講義内容をテキスト化(各回20〜30ページ程度)し、またそれを見ながら講師が口頭で解説する講義動画を撮影、配信した。参考映像としてカメラの分解動画やアニメの制作過程などの解説を独自に作成した。

予復習の指示、成績評価の方法

予習 テキストを事前にチェックし、わからないことがあったらテキストに直接コメントするよう指示した。
復習 特になし。
成績評価 2回の提出作品をそれぞれ50点で採点した。採点結果やコメントは Oh-o! Meiji のコメント機能で学生に伝えた。

学生とのコミュニケーション

学生とのコミュニケーション方法 Oh-o!Meiji内ディスカッション機能
Oh-o!Meiji内アンケート機能
Zoom

工夫や苦労したこと

工夫した点 昨年度まで同講義の座学はスライドは配布した上で口頭で内容説明をしていたが、今年度は講義内容をテキスト化し、それを配布した上で講義動画をオンデマンド型もしくはリアルタイム型で配信することで、理解を促した。テキストは学生がコメント機能によって質問したり意見を述べたりできるようにしたことで、非リアルタイムでの質問のしやすさを高めた。
苦労した点 講義内容のテキスト化に多量の時間を必要とした。また講義動画のオンデマンド配信においては、もし音声に聞きにくい箇所があったとしても、学生からその場で聞き直されたりあるいは学生が怪訝な表情をしていることを察して言い直すといった対応がとれない。そのため音質向上に苦労した。

講義動画の編集では、聞きにくい箇所の音声をポストプロダクション処理で補うなどしたため、映像編集に多量の時間を要した。
失敗した点 動画収録は自宅で行ったため、コンピュータや録画機器の動作音が音声に混入することを避けられなかった。特に夏場に入ると空調の音がどうしても入るため、やや聞き苦しいものになってしまった。
アイデア 大人数講義と少人数講義とで運営方針はだいぶ異なる。大人数講義の場合、学生とのリアルタイムなコミュニケーションを対面講義と同等以上にすることは困難なため、テキストや講義動画の品質を向上させることに注力した方がよい。少人数の場合、学生との双方向コミュニケーションが非常に重要である。担当する大学院講義ではZoomを用いたリアルタイム型講義において、講義日毎に議論相手を指名し、その学生と逐次対話をしながら講義をした。放送大学やNHKの映像講義でよく聞き役が配置されていることがあるが、これを参考にしたもので、学生の理解度に合わせて講義を進めやすい。

授業に関連のある画像

Google Docs テキストに講師映像をワイプで重ねる。視線はテキストに向けることで、テキストへの集中を促す。
オリジナルのソフトウェアを使っての説明。ソフトウェアの操作の様子も講義動画に含めている。
コメント機能を用いた質疑応答の様子。テキストの任意の箇所にコメントを付けられるため質問がしやすい。反転授業にも応用がきく。
CommentScreenを利用し、リアルタイム配信での講評会において学生からのコメントを表示している様子。