オンライン/メディア授業
事例紹介WEBサイト

授業事例

オンデマンド型 × 講義文学部 環境社会学
寺田 良一 先生

授業概要・オンラインの活用状況

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14

オンデマンド

講義の特色
  • 科目の性格上、オンライン授業の特性を生かし、図表、映像資料、動画を多用し、環境問題についての理解を深める。
開講期間 2020・2021年度春学期
配当年次 1・2年次
開講地区 和泉キャンパス
履修人数 266人(うち68人は3・4年次)
使用言語 日本語
到達目標 環境問題は自然科学的テーマと理解されがちだが、有害廃棄物の先進国から途上国への移動・廃棄のように、経済的政治的格差を反映したリスクの不公正な転嫁、被害者への差別・偏見など、問題を生起させたり解決を阻害している社会(科)学的な側面を理解することも重要である。この授業は、基礎専門科目として、グローバル化、環境正義の問題化など、近年の環境問題の特質と分析視角等について、理解を深めていくことをめざす。
オンライン授業としての特長
  • 視聴覚資料を多用することにより、環境問題の実態をより鮮明に理解できるよう努めるとともに、毎回提出してもらうリアクションペーパーのいくつかにその都度回答することにより、双方向コミュニケーションを深めていく。

オンラインを活用した授業方法・内容

オンデマンド形式

作成ツール 講義内容は、基本的にパワーポイントで提示。Zoomの録画機能を使い、パワポの内容を解説して進める。録画内容は、動画編集アプリ、CyberLink PowerDirector 16BD(NEC PC付属のもの)を用い編集。
動画の平均時間 1コマ(100分)中、20-25分の寺田による動画を3本と、残りの時間で映像資料としてのドキュメンタリーフィルム等を1-3本、Youtube等で視聴してもらう。
内容 はじめの動画は、主として前回内容に関する受講者のリアクションペーパーから、回答ないしコメントすべきもの2-3000字ほどピックアップして紹介し、コメントする。導入の映像資料を視聴してもらった後、当日の内容をパワポで説明していく動画を2本に分けて視聴してもらう。

予復習の指示、成績評価の方法

予習 毎回ではないが、リアクションペーパーへのコメントの中で、次回までに考えておくことを指示する。
復習 リアクションペーパーで、各回の授業を振り返り、要点や疑問点の整理を求めている。必要に応じ、参考動画の視聴を推奨したり、参考文献を紹介する。
成績評価 授業動画と授業時間に視聴した映像資料等に関して感想や疑問点をまとめ毎回提出してもらうリアクションペーパー(70%)と、学期末の総合レポート(30%)の成績を総合して評価する。

学生とのコミュニケーション

学生とのコミュニケーション方法 毎回100-500字程度の字数で提出してもらうリアクションペーパーの中から、典型的な感想やよくある質問をピックアップし、丁寧に解説したり、コメントを返す。受講生自身が調べて発見した情報や問題提起などを大いに評価し紹介することで、授業への一層積極的な参加が動機づけられているように思われる。

工夫や苦労したこと

工夫した点 編集ソフトを使い、舌足らずのところに補足のコメントを字幕で入れたり、効果音や音楽を入れたり(目が覚めるらしい)、紹介した資料の画像(本の写真など)を挿入するなど、動画としての視聴のしやすさに気を配った。「先生の動画がオンライン授業の中で一番完成度が高い」と(お世辞であろうが)コメントをもらいうれしかった。
苦労した点 毎回200枚以上のリアクションペーパーから、紹介すべきものやコメントすべきものを選択して編集する作業にかなり時間を要する。
失敗した点 「NHKスペシャル」的なかなり時間をとる動画を見てもらうよう指示をしたことがあるが、授業時間を超えているというクレームが来たことがあった。以後、再生速度を上げる工夫を促したり、時間に収まらないものは、関心のある人だけの任意視聴とした。
アイデア Zoomの「ビデオフィルター」やZoom用アプリのSnap Cameraを用いて演出に工夫をした。
改善した点 以前対面で授業を行っていた時は、リアクションペーパーは14回の授業の中で3-4回提出してもらっただけであったが、オンライン授業で毎回提出してフィードバックするようになり、かえって以前より受講生との相互コミュニケーションは密になった。

授業に関連のある画像

タイトルは、編集ソフトの動画で作る。ジングル(最初の短い音楽)や効果音は、フリー音源をダウンロードしたものを利用。
基本の解説動画は、パワーポイントを使用してZoomで録画、Cyber Link Power Directorで編集。(ほかにも無料編集ソフト多数あり。)
はじめの動画では、前回の内容に関するリアクションペーパーにコメントする。(受講生が撮影してくれた足尾銅山付近の写真を紹介しているところ。)
Cyber Link Power Directorを用いた編集は、基本的にドラッグ・アンド・ドロップでタイムライン上に動画、効果音、字幕などを配置していくだけなので、慣れればさほど難しくはない。