授業事例
対面/オンデマンド併用型 × 講義メディアの歴史
江下雅之 先生
授業概要・オンラインの活用状況
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対面
オンデマンド
講義の特色 |
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開講期間 | 2022年度秋学期 |
配当年次 | 学部3~4年生 |
開講地区 | 駿河台キャンパス |
履修人数 | 83名 |
使用言語 | 日本語 |
到達目標 | メディアの発展と技術革新は一体のものではなく、相互に影響しあうプロセスが連続的に進行するという基本を踏まえてメディア環境の〈いま・ここ〉を理解し、さまざまなメディアの発生から現在形までのトレンドをもとにメディア環境の〈これから・どこ〉を自分なりに考察できるようになること。 |
オンラインを活用した授業方法・内容
オンデマンド形式
作成ツール | AppleのQuickTime Playerで解説動画を収録し、Keynoteで作成したスライドに埋め込み、Keynoteから動画を出力している。 |
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動画の平均時間 | 各回の授業は4つの項目に分け、各25分前後の再生時間としている。 |
内容 | スライドのアニメーション機能を用いて講義ノートの記述に沿った内容を解説している。細かなエピソードは講義ノートに追記してある旨も指摘している。 |
予復習の指示、成績評価の方法
予習 | 基本的に「授業で聴いた内容をその場で理解する」ことを重視しているので、受講前にスライドのダイジェスト版(事前に公開ずみ)を一通り読み、授業の流れと結論を把握するように指示している。また、成績評価の対象となるレポート課題も授業の初回に公開しているので、受講前にかならず知っておくように繰り返し指示している。これは「この授業では何の理解が求められているのか」を認識したうえで受講したほうが授業内容の理解にはプラスであるとの判断による。 |
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復習 | 受講後に講義ノートの当該部分を読むように指示している。講義ノートは毎年度内容を更新しており、各回の部分は授業の翌日に公開している。 |
成績評価 | 中間レポート:50% 期末レポート:50% 授業全体を4つのパートに分けたうえで各パートから課題を1つ設定し、中間ではパート1またはパート2を、最終ではパート3またはパート4の課題を学生自身が選択して提出するように求めている。提出期限は各パート最終回終了の翌週までとしている。レポートはすべてOh-o! Meijiにアップさせ、講評と暫定成績をコメントしている。とくに評価点が6割に満たず、そのままでは単位取得に至らない学生のレポートに対しては、改善すべき点を伝えている。提出すべきレポートは中間と最終それぞれ1本だが、提出チャンスは各2回あるため、こうしたコメントにより「再挑戦」の機会を提供できる。 |
学生とのコミュニケーション
学生とのコミュニケーション方法 | 質問はOh-o!Meijiのディスカッション機能で受けつけ、各回ごとに返答をまとめた詳細な内容をpdfファイルでレポート形式にして公開している。ただし、ディスカッション機能では質問者の存在が受講者全体に知られ、質問自体に気恥ずかしさを感じる学生が少なくないことに配慮し、個々の質疑を希望する受講者にはポートフォリオの利用を推奨している。 |
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工夫や苦労したこと
工夫した点 | この授業では詳細な講義ノートの作成をとくに重視し、極端な話、「授業は講義ノートを読むための予習」といってもいいような内容にしている。 |
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苦労した点 | 講義ノートは28万字という量(専門書ほぼ2冊分)なので、レイアウトの工夫と図版の多用を心がけた。そのため制作には多大な労力を要した。図版は Adobe Photoshop で整形し、講義ノートの制作は Adobe inDesign でおこなった。 |
失敗した点 | 人物名をうっかりと間違って話してしまった回が何度かあった(たとえば米国のアイゼンハワー大統領とすべきところでフランクリン・ローズベルト大統領と繰り返し語ってしまった、など)。授業初回に「講義ノートの内容が〈正解〉」とあらかじめ指摘したうえで、このようなときにはOh-o! Meijiの授業資料の説明欄で訂正を入れた。 |
アイデア | パソコンやタブレットなどの端末上で多くの資料をシームレスに閲覧できる教材を作成することが重要だと考える。大学図書館等が授業で使用可能な映像、画像や音声のアーカイブを整備してくれると非常に効果的ではないか。映像アーカイブでは京都精華大学のテレビCMが有名だが、本学にも米澤嘉博記念図書館のような特色ある機関がある。マンガ雑誌の広告や読者投稿は資料価値が高く、今後はデジタル・アーカイブの整備にも注力してほしい。 |
改善した点 | 講義ノートの内容充実にはつねに改善を心がけている。 |